きつねにょうぼう

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この強烈な物語を僕は忘れられない。
毎回、片山健さんの描くつばきに、息を飲んで見入ってしまう。
そう、かか(おかあさん)が、我を忘れて、秘密を隠せなくなるほどの美しさだ。

そして、別離に涙が出る。
どのような絆で結ばれていようとも、別れなければならぬ出会いがある。
昔話でよくある「異界の者たちとの秘密の関係」は、
物語の世界を超えて、現実の憂き世をより深く語ってくれる。

そして、それを昔話として、「子どもに語りかける」。
それって、「どっひゃー」だ。

数年前に、昔話の「不可解さ」や「悲惨さ」に納得できないという人に、出会ったことがある。現実の「不可解さ」や「悲惨さ」「恐ろしさ」の方が数段上に納得できないということが理解できないらしい。
昔話は、未来の子どもたちに向けて語りかけられている。
その分、テレビから流れるニュースよりも、救いと希望がある。

『きつねにょうぼう』長谷川摂子 再話 片山健 絵 福音館書店 1997年12月10日発行

20161015/hige22


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